東北大学大学院 文学研究科 美学・西洋美術史研究室

研究室だより

8月1日 空間史学研究会 シンポジウムのご報告

2013/08/11

管理人の山田です。
梅雨明けしたのもつかの間、猛暑日の続く仙台です。
今回は先日行われたシンポジウムのご報告です。


8月1日(木)に、空間史学研究会のシンポジウムがありました。

viewer (1)

この研究会は、建築史や日本美術史、西洋美術史など、「空間」をキーワードにジャンルを超えて議論をする東北大学内の研究会です。
発表内容はもちろん興味深いのですが、普段関わることの少ない領域の先生のお話を聞いたり、異分野の研究手法について知ることもできるので、たいへん勉強になります。


今年は、建築史、日本美術史、西洋美術史、それぞれの領域から一名ずつ発表していただきました。
芳賀京子先生も登壇され、「神像を見る/神像が見守る ―古代アテナイの場合―」と題して、
ギリシャの神像、特に国境を見張る軍事的な性格の強い女神像を中心に発表していただきました。


IMG_3706


↑古い神像と新しい神像について


普段人目にさらされることのない簡素な木彫りの神像から、絢爛豪華な装飾が施された象牙の巨大神像へ変化していくことからも、
宗教的な行為として「見ること」の重要性が増してくることがわかります。

一部の特別な人たちにのみ触れること、礼拝することが許される神像ではなく、より遠くへまなざしを投げかけることで、
より広範にわたる領土を守ることができる新しい時代の女神像のお話は、興味深かったです。


それぞれのご発表の後は、司会者と登壇者の先生、来場者の方も交えたセッションです。

IMG_3725

IMG_3733


左から順に、佐藤先生、芳賀先生、溝口先生です。
(先生方の笑顔が素敵です!)


発表後のセッションも、様々な方面の方からの質問が飛び交い、大変盛況でした。
今後は学生や先生方の関わられた研究会や発表なども随時アップしていこうと思います。


では、良い夏休みをお過ごしください。


(文責:山田)

このページの先頭へ