私は、西洋美術を得意分野とした学芸員になりたくて、この研究室を受験しました。それまでは他大学でヨーロッパ史を専攻しており、学芸員免許もそこで取得しましたが、実際に学芸員として働くためにはヨーロッパ史の知識だけでは不十分だったのです。

誰でも、展覧会や作品をみて受験に感想を言うことはできます。でも、学芸員として作品と向き合う際には研究という視点が求められていると思います。その研究には、きちんとした下調べなど、さまざま過程を経たスキルが必要です。私は、美学・西洋美術史の研究室でそのスキルを身につけたかったのです。

東北大学の美学・西洋美術史研究室には、研究に必要な書籍・設備が充実していますし、美術史を長く研究してきた先輩方の熱い姿勢にも触れられます。そして何より研究者として第一線で活躍している先生方がおられるのです。このような環境は、どこの大学にでもあるようなものではありません。素晴らしい環境があるということは、それに見合う努力も必要なのだと思います。そこが一番たいへんなところです。さらに、このような研究室で学び、卒業したからといって研究のスキルが完璧に身につくわけはなく、卒業後、就職後も常に学びつづけることが求められています。

美学・西洋美術史に興味をお持ちの皆さま、今の自分の好きなことを仕事にしている将来の自分を少しイメージしてみませんか?

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