美術史を勉強する面白さは、作品を美的な対象として鑑賞することはもちろんのこと、制作された環境でほんらい担っていた機能や役割を、当時の社会や美術家たちの意識、思想等と結 びつけて読み解いていくことも醍醐味のひとつです。
私自身も高校生の頃から歴史の勉強が好きでしたが、研究室で過ごした貴重な時間のなかで、作品が生まれた場所である都市そのものや、美術家たちの美術家たるゆえんに直結する、社会のなかでの役目や芸術の成り立ちといった問題にしだいに関心がおよんでいいきました。
最初に興味を持つものは古いものでも現在進行形のものでも古今東西構わないので、まずは自分の関心の芽生えを大切に作品に多方面からアプローチしてみると思わぬ出会いに恵まれることでしょう。美学・西洋美術史研究室にはその芽を伸ばし、真剣に導いてくれる素晴らしい先生たちと先輩たちが待っています。

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